(限り無く闇遊戯×御伽に近いです)
(遊戯と御伽はルームシェア)


















「御伽、犬になれよ」




仕事で数日家を空けていて、久しぶりに戻った御伽を出迎えた遊戯はそう言った。 御伽はあからさまに嫌そうに眉を顰める。




「今?・・・・僕、疲れてるんだけど」




しかし遊戯はそんな御伽に頓着した様子も見せず、彼に近づくと鎖付きの首輪を手渡した。 それは普段遊戯が付けている物に良く似ていたが、遊戯の物とは違ってファッション性は無く、 本当に首輪と鎖だけの、まさしく犬を繋ぎとめる為のそれだった。 差し出されたそれを前に御伽は軽くため息を吐くと、手にしていた荷物を乱雑にベットの上に投げ、半ば奪うような仕草で受け取った。 円状になっていたベルトを慣れた仕草で外すと、上向きになり、その白く細い喉を晒すようにしてベルトをはめる。 自身で見ることの出来ない分外す時よりも多少手間取っていたが、それでもそのスムーズな動作は、彼が何度もこれをつけている事を物語っていた。 付け終わった御伽が首輪から続く鎖の先を遊戯に差し出すと、遊戯は満足そうにニヤリと笑って鎖を引くようにして受け取った。 御伽の端整な顔立ちが一瞬、苦しそうに歪められる。




「さあて、どこにするかな?」




遊戯は上機嫌で部屋をしばらく見渡すと、不意にベットへと近づき、鎖をベットヘッドに繋いだ。 折り畳み式で背の低いベットに繋がれると、さして長くも無い鎖だ、身長の高い御伽は立っていられず身体を前屈みに倒した。 両手をベットにつけた状態で、首だけで後ろを振り返る。




「ベット?低いから嫌なんだけど・・・・」

「低いところだと、嫌なのか?」




御伽の不満を耳にした遊戯が面白そうに笑う。 先程繋いだばかりの鎖を一度外すと、今度はベットの足の部分に繋ぎとめた。 ベットの床からの高さは殆ど無い。 それはつまり鎖が伸びる高さが限られるというわけで、いよいよ立っていられなくなった御伽は床に座り込んだ。 少しでも楽な姿勢を取ろうと、首は自然と下を向く。 目下に広がるグレーの絨毯の編み目をなぞりながら呟いた。




「・・・君って本当に良い性格してるよね」

「でも、嫌いじゃないんだろう?」




そう、不適に笑ったのが気配で分かって、御伽の細くしなやかな指が震える。 その言葉に含まれる熱を感じ取ったが、それらの全てを否定するかのように緩く頭を振って呟いた。




「馬鹿みたいだよ」




これは、もう何も失いたくないと怯える彼と、何かに囚われていないと生きていけない自分との不毛な遊びでしかないのだから。




















こんな夢を見たので文字に起こしてみただけです。
なので意味は全くありません(笑)