(女体化闇マリクの誘い受け、パイズリ)
特に何かがあったわけでは無い。ベッドに寝そべりぼんやりとしていただけだ。
ただ何となく身体の疼きを感じて、彼女―闇人格のマリク―は自分の恥部に手を伸ばした。
黒いキャミソールのワンピース。その下から手を突っ込み、ショーツの上からそこを撫でる。
軽く擦りながら、キャミソールの肩紐を少しずらし、たわわな胸を晒すとゆっくりと揉み始めた。
下着は初めから付けてない。すぐに探り当てたまだ柔らかい乳首を掴み、捏ね繰り回す。
更に布の上から、彼女の恥部でひっそりと存在を主張している突起を摘めば、強い快感に彼女の身体が跳ね上がる。
けれども。
(全然足りねえよォ…)
久しく性行為を行っていない身体の乾きは、自分で慰めるだけでは到底潤わされなかった。
むしろ中途半端な快感に、疼きは酷くなるばかりだ。
身体に這わせていた手の動きを止め、シーツの上に投げ出す。はあ、と大きく息を吐いた。
「……セックスしてえ」
呟くと、むくりと起き上がり、そのままリビングへ向かった。
* * * * *
リビングでは、彼女の主人格であるマリクがソファに腰掛けテレビを見ていた。
その手にリモコンを持ち、くるくるとチャンネルを回しているところを見ると、
真剣にテレビを見ているというよりは暇を持て余しているだけのようだ。
その様子に彼女は舌なめずりをすると、背後から近づきマリクの頭に抱きついた。
「主人格サマァ」
「うっ、わあ!」
ぼうっとしていたところにいきなり抱きつかれて、マリクは思わず声を上げた。
不意打ちというのは本当に心臓に悪い。マリクの心臓は驚きのあまり早鐘を打っていた。
しかし、すぐに頭に当たる柔らかい感触に気づき、驚きとは別の意味で鼓動が早まる。
「い、いきなり何だよ」
「なぁ、主人格サマ?セックスしようぜェ?」
不機嫌さを隠そうともせずに言い放ったマリクだったが、彼女は全く頓着した様子は見せず、間延びした声で答えた。
その余りにぶっ飛んだ内容にマリクは一瞬ぽかんと呆けてしまったが、直ぐに、その整った眉を顰めて「嫌だ」と返す。
彼女の抜群のスタイルは魅力的だし、実際に何度か寝たこともある。
けれど、どうしても彼女が自分の闇人格で、元々は同じ人間であるという事実がマリクの気持ちにブレーキを掛けるのだ。
今は色々あって性別や身体が違うとは言え、やはり自分自身と簡単に寝る気にはなれない。
過去に寝てしまった数度の過ちは、彼女の勢いに押されたりだとか場の雰囲気に流されてだとか、つまりはまあ、そういう事だった。
そしてその度にマリクは、こんな事はもう二度としない、と誓うのだ。
だから今回こそは、先程から押し当てられるふにふにとした胸の感触がどんなに気持ち良くたって、高まる熱が股間に集中しようとしていたって、
マリクは絶対に行為に走るつもりは無かった。
その決意は彼女にも大いに伝わってきた。今すぐにでも最愛の主人格とどろどろに溶け合って一つになりたい、この中途半端についてしまった
快楽の火を消したい、そう願う彼女にとって、当然マリクの態度は面白くない。暫く考え込んで、彼女は長い舌で己の艶やかな唇をぺろりと舐めた。
それは悪戯好きな彼女が何かを思いついたときの癖だった。
マリクへ回していた華奢な腕を解き離れると、ソファをぐるりと迂回し、マリクの目の前に膝をついた。その状態でマリクを見上げれば、必然的に上目遣いとなる。
普段は三白眼の彼女だが、こうしていると瞳は大きく見え、女らしさが増す。不覚にもドキリとしてしまった自分を振り払うかのように、マリクは目を瞑り緩く首を振った。
感が良く、他人の感情を読み取ることに長けている彼女はすぐに気づいた。マリクが自分を意識から外そうとして、出来ずにいることを。
くつくつと意地の悪い笑みを浮かべる。
「どうしたんだァ?主人格サマ」
「べっ、別に!それより何なんだよ!わざわざ目の前に来て…」
「主人格サマを、その気にさせてやろうと思ってねェ」
そう言って微笑った彼女は酷く妖艶で、男を雄に変える術を知っている…そんな表情だった。
マリクの心臓は跳ね上がり、明らかに彼女の姿に欲情していたのだが、そんな己を叱咤するかのように
声を大に叫んだ。
「良い加減にしろよ!ボクはお前の相手をするつもりは無い!」
「別に構わないぜ?俺が勝手にヤるだけだからなァ。その気が無いってんなら、俺のことは無視
していれば良い」
「なっ!何言ってッ…!」
「興味が無いんなら、簡単だろォ?」
そう言う彼女は明らかにマリクを挑発していたが、
人間としても男としても成長途中のマリクには、その挑発を受け流すことは出来なかった。
結果的にマリクは、受けて立つ、と応えてしまったのだ。
彼女はニヤリと不適な笑みを浮かべる。こっちの土俵に持ち込めればこの勝負は貰ったも同然だ。
後はどう楽しみながら頂くか、だけである。
彼女は両肩のキャミソールの肩紐をずらして、たぷたぷと揺れるその乳房を露わにさせた。
「お、お前!し、し、下着はっ…!」
「あァ?……あんなモン着けてたら、苦しくて仕方無いよ」
下着すら着けていない彼女に狼狽するマリクだが、彼女は顔を顰めて吐き出すように答えた。
その態度からすると、本当に苦しくて嫌なのだろう。
更に、元が女性で無いだけに、下着を着ければ違和感もあるに違いない。
男の自分には分からないけれど…そういうものなんだろうか、と。
そう思いながら、マリクは改めて彼女の胸を見た。
彼女の胸の大きさは半端なものではない。
マリクの身近に居る女性…姉のイシズや、真崎杏子、孔雀舞など、その誰と比べても彼女の方が大きいのだ。
勿論イシズ達だって、標準よりずっと理想的なスタイルの持ち主だ。
しかし、彼女のスタイルはそれの上を行く。
女性にとっては羨ましいことこの上無いのだろうが、当の彼女は全く興味が無いようであった。
主人格サマが抱いてくれるのなら胸の大きさなんてどうでも良いよ、と。
それは健気な姿であったのだけど、マリクには単なる悪ふざけとしか取ってもらえないのがまた悲しいところであった。
そうしてマリクが狼狽えている内に、彼女はその両胸で緩く反応しだしているマリクのペニスを挟んだ。
突然自分の敏感な部分が柔らかなモノに包まれたことによって、思わずマリクから僅かな息が洩れる。
勿論それを聞き逃さなかった彼女は、自らの両胸でマリクのペニスを先程よりも強く挟み込むと、ゆっくり上半身を上下に動かし始めた。
むちむちとした肉に挟まれたペニスからとてつもない快楽を感じる。
更に、彼女は唇を寄せマリクのペニスの先端に軽く口付けると、そのまま口へ含んだ。
段々と先走りが洩れ始め、彼女の飲みきれなかった唾液と共にペニスを濡らし、乳房の滑りが良くなる。
彼女が乳房を動かす度に聞こえる水音も少なからずマリクの興奮を煽っていて、その顔は興奮と恥ずかしさから真っ赤に染まっている。
洩れてしまいそうになる声も、己の人差し指を噛むことで必死に堪えていた。
「んっ…もう、イきしょうら、らいかぁ?」
「あぁっっ!そこでっ、しゃ、喋る、なあっ…!」
彼女が舐める合間に喋ることで吐息がかかり、それが大きな刺激を与えた。
我慢しきれずに声を出してしまったのを切欠に、押さえきれない喘ぎが断続的に洩れ始めた。
マリクの内股がビクビクと痙攣しだして、絶頂がそう遠くないと悟った彼女はペニスを強く吸い上げた。
じゅるじゅるじゅるっっ、と激しく音を立てて吸われると、奥に溜まっている熱が強制的に吸い上げられるような感覚に襲われる。
反射的に彼女の頭にしがみついて耐えようとするが、結局それは自分のペニスをもっと深く銜えさせただけだ。
無理矢理高められた熱は止まらず、マリクは潤んだ瞳を大きく見開いて絶頂を迎えた。
「うっ、あ、あぁっ…あっ―――!!!」
口内に放たれた熱を、嫌がりもせずにごきゅごきゅと喉を鳴らしながら飲み干していく。
時折飲みきれなかった精液が顎を伝い、彼女の胸を汚した。
褐色の艶やかな肌に、どろりとした白の液体はいやに目立つ。
マリクは射精の余韻にふるふると震えながらその様子を見ていた。
美しい彼女が己の精液で穢れる様というのは、自分の雄を刺激し、酷く興奮するのだ。
「ふっ…ぅん……はぁっ、」
「…っ、はっ……」
「ククッ…イっちゃったねぇ?主人格サマ?」
「…っ、う、っるさい…!」
手の甲で口を拭いながら彼女がニヤリと笑う。
言い返す術の無いマリクは、強がりを言ってただ顔を逸らすしかない。
彼女はその様子に軽く微笑って、おもむろに膝立ちになると、片足ずつ浮かせてショーツを抜き取った。
そして先程よりも少しだけマリクから離れて座ると、そのすらりと伸びた長い足を左右に大きく開いた。
当然下着を穿いていない彼女の女性器は丸見えになる。
急に動き出した彼女の様子を見ていたマリクはギョッとする。
「なあ、主人格サマァ…?」
「なっ、なな何だ、よ…」
「オレのここ、もうこんなになってるんだが…」
そう言って彼女は、己の人差し指と中指で膣口を広げてみせた。
ぬちゃあ…という音がして、そこが露になる。
言う通りそこは既にぐっしょりと濡れていて、彼女の興奮が見て取れる。
マリクに見られて感じているのだろう。そこは僅かにヒクヒクと震えていた。
見ているだけでマリクの口内で大量の唾液が分泌された。
飲み込めば大きく喉がなる。
まるで期待しているみたいじゃないか!と一瞬自分を嫌悪するが、彼女の姿を見て興奮していることは否めない。
更に彼女はもう片手の指を2本、膣へ挿しいれた。
ズチュッ、と音を立て、そこは2本の指を難なく受け入れた。
そのまま指を出し入れすると、快感に背は自然と丸まり、喘ぎ声が洩れる。
広げた足のつま先がピンと張っていた。
「主人格サマのちんぽ、ここに入れてくれよォ…」
そう、蕩けた表情で見上げられてしまえばもう駄目だった。
マリクのペニスは完璧に屹立してしまっている。
抜き取った指を舐めている彼女の手を掴むと、勢い良く引っ張りソファの上に組み敷いた。
一瞬驚いた顔をしたが、直ぐにマリクの首に腕を回して擦り寄ってくる彼女の頭を撫でる。
まるで猫のような仕草に不覚にも可愛いと思いつつ、また流されてしまった自分にこっそり苦笑したのだった。
も う 無 理 \(^0^)/
取り合えずパイズリと自分で広げるのが書きたかった。
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